暮らしの中で土に触れよう

暮らしの中で土に触れていると、人間と自然との深い繋がりに気づくことがあります。私たち人間の体と植物のカラダは、ずいぶんと違っているようで、その実、同じ仕組みを持っています。私たち人間の体を健康に保つ大切な「腸内細菌」は、以前から注目を集めていますが、最近では更に大きく取り上げられるようになってきました。植物の健康を保つためにも、やはり細菌や微生物が関係しています。 さあ、自然の素晴らしい仕組みをのぞいてみて、思いがけない感動を発見してみましょう。

微生物は植物の胃 土は植物の腸

人間と植物の体の仕組みは、ちょうど内と外がひっくり返ったようになっています。つまり、植物の体を取り巻く環境、土こそが人間にとっての腸のような働きをしているのです。植物の体の内側には、人間の消化器のような、有機物を分解して吸収しやすくする仕組みは見当たりません。でも、その機能が備わっているからこそ、植物は必要な栄養分を体に取り入れることができています。一体どうなっているかというと、それは根っこ、根の周辺の土、そこに住む微生物に秘密があります。この三者の関係があってこそ、植物の健康は成り立っています。微生物が土の中の有機物を吸収しやすい形に変えてくれるので、植物は根から養分を吸収できるのです。

 

 

植物と微生物のステキな関係

植物の根の周辺に住む「根圏微生物」には様々な種類があり、それぞれの働きによって植物と共生関係を築いています。腐敗菌や病源菌が増えすぎると、植物も根腐れ病などの病気になってしまいます。その一方で、酵母や乳酸菌は土の状態を「発酵型」に変化させ、有機物を吸収効率の良い栄養分にします。光合成細菌も、根っこから排出される有害物質を無害なものに変化させ、恐ろしい「腐敗型」の環境になることを防いでくれます。なかでも「根粒菌」と呼ばれるものは、大気中の窒素を取り込み、植物の生長に欠かせないアンモニアに変えてくれます。病原菌の支配する環境にさせないためには、様々な微生物にとって心地よい環境を整えてあげるのが大切。そうすれば、根っこと微生物の安定した共生関係を築くことができます。

 

毎日の水やりに EM Garden

毎日の水やりにEM ガーデンを使っていくと、植物のカラダの細胞が、キュッと引き締まり、しっかりと密に詰まったカラダが作られていきます。初めの頃は、背丈が伸びなくて生育が遅いように感じるかもしれません。でも、生育初期は丈夫なカラダを作るための大切な時期。心配せずに、ゆっくり見守りましょう。

《使い方のポイント》

発芽したばかりの双葉の時期は、まだ植物のカラダも繊細です。EM Garden1000倍希釈程度に薄めて使い、水やりの時に入れる頻度も少なめに。本葉が3枚程度出た後は、500倍程度に薄めたものを毎日の水やりに使用して大丈夫です。  

Information
EM Garden
その他
よい菌とその菌たちがつくった有用成分がたっぷりなので、水だけをまくよりも植物の生長が促進されます。種まきから発芽までは1000倍、本葉が出たら500倍の薄め液を使いましょう。まき方は水だけの時と同じ!

この記事を書いた人

里菌 かこ
「暮らしの発酵通信」ライター/発酵ライフアドバイザーPRO.

EM生活㈱に10年勤め、農業・健康・環境などあらゆる分野での微生物の可能性について全国各地を取材し、EM業界紙に掲載。発酵ライフアドバイザーPRO.の資格を取得し、発酵食品についても広く理解を深める。ライティングだけではなく、ワークショップ講師やイベント企画も務める。

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