心と体と意識を ゆるめるヨガライフ

沖縄に移住し、小さなヨガスタジオを主宰しているYoga Prodigeのメグさん。自分自身の経験から、一人でも多くの方に、自分の内側に意識を向けることで自分の人生をデザインしてほしいと、ヨガを通して伝えている。

ヨガは心をほぐすもの

私がヨガを始めたのは、30代の時です。ヨガを始めるまでは、ヨガは体が柔らかいからできるものだと思っていたし、今でも多くの方がそう思っていますが、そうではありません。重要なのは体の柔らかさではなく、「筋肉」と「骨の可動域」そして「バランス」です。

ヨガは「着るコルセット」と呼ばれています。インナーマッスルを鍛えることで、身がキュッと引き締まった、美しくしなやかなボディラインを育みます。多くの運動が場所やマシンなどを必要としますが、ヨガは畳一畳分のスペースと自分の体だけでどこでもできる。お金もかからないし、性別も年齢も問わない。一生無理なく続けられる運動なんです。

よく、ヨガとストレッチの違いを聞かれます。ストレッチは筋肉をほぐすもので、ヨガは心をほぐすものと私は捉えています。テレビや雑誌を見ながらでもできるのがストレッチ。目を閉じて、自分の心臓の鼓動や呼吸の流れ、自分の内側に意識を向けるのがヨガ。体のどこにどう利いているか、そしてそれを「自分がどう感じているか」が大事なんです。体を伸ばしながらテレビをていると、意識はテレビにいってしまうけれど、ヨガでは伸ばしている体の部位に意識を集中させることで、自分の内側へと入りやすくなっていきます。

「今この瞬間」を生きる

ヨガの目的は「自分を知る」「自分の本質に気づく」ことです。そのためには、意識を常に自分の内側に向け「今この瞬間」を感じ「今を見て、今を捉える」ようになることが最初の一歩。普段生活していると、自分の外側や過去や未来に意識が行ってしまいがちです。怒りというのは、「過去」に意識が向いてしまっています。イライラするのって、すでに起きたことに対してですよね。一方、恐れや不安、焦る気持ちは、まだ起きてもいない「未来」に意識を奪われている状態。

過去でも未来でもなく「今この瞬間」に目を向けてみると、目の前には「今やるべきこと」しかありません。怒りも恐れも不安も、目の前には存在していません。目の前にある「今やるべきこと」に全力で取り組む、その積み重ねが未来を作り上げます。未来は自分でデザインできるんです。失敗したと思うことがあっても、それは失敗ではなく「上手くいかない方法が分かった」だけのこと。そんな意識でいると、今、自分にとって何が必要か、何をしないといけないかが直感でわかってくるようになります。

自分の本質に気づくと、人間関係もうまくいく

私の人生はヨガで180度変わりました。ヨガに出会っていなかったら、自分と向き合おうなんて考えなかったし、自分自身を俯瞰して見ることもできませんでした。昔の私は、誰かに対して腹が立つことがあったら、怒りに身を任せてイライラしていたんだけれど、今は「私はなぜこんなに腹が立つんだろう?」と一呼吸おけるようになりました。自分の内側に意識を向けて、自分の本質に目を向けると、相手に対しての怒りではなく、「自分はこういうことをされるのが嫌なんだ」「私はあの人のことを色眼鏡で見ていたな」などと自分自身に気づいたり、「あの人はなぜあんなことをしたんだろう?」「何かあったのかな?」と俯瞰して考えられるようになりました。

そうしたことが自然にできるようになると、人生の中で起きる出来事すべてが「良かった」と思えるんです。ヨガの世界では個人の感情に捉われていることを、エゴに支配されていると考えます。捉え方ひとつで、世界がガラッと変わります。マイナスで捉えるよりも、プラスで捉えた方が、人生楽しいですよね?良かったと思えることを次に生かしたら、ますます自分の人生が楽しくなります。

安眠には入浴後の夜ヨガを

なかなか眠れないという方におススメなのは、三日月のポーズや前屈のポーズ、勾玉のポーズです。脳の中の松果体という部位から分泌される睡眠促進ホルモン(メラトニン )の量が増えることで私たちは眠気を感じるのですが、松果体が反応するのは自分の内側に意識を向けた時なんです。また、これらのポーズはメラトニンの分泌を促す副交感神経を優位にさせます。

ヨ ガを「運動」と捉えると、「汗をかくからお風呂の前にヨガをしよう」と思いがちなんですが、眠りに関して言うと、実は、お風呂に入ってからヨガをするのが理想的です。お風呂に入って血行が良くなった時に、さらにヨガで筋肉をほぐし、副交感神経を優位にさせるようなヨガをすると、じわじわと深い眠りにつくことができます。

今、コスタビスタ沖縄でヨガ講師をさせていただいていますが、宿泊のお客様で実際に、お風呂に入った後にヨガに来てくださった方がいました。そうしたら、「何十年ぶりかに、日をまたがずに寝て、翌朝はスッキリ目覚めることができました」とおっしゃっていました。

今の時代、体の不調や心の疲れ、なかなか自分自身を労わる時間が持てない方が多いかと思います。自分が今どんな状態なのかを知る、気づくための時間としてヨガを活用してください。そして、リラックスしたいのか、シャキッとしたいのかなど、今どうなりたいのかに合わせてヨガの内容を使い分けることもおススメです。

空間を整えることで、自分をさらに労われる

ヨガをおうちで実践する時は、「部屋を片付ける」ことと「換気をする」ことがポイントです。人間は目から得る情報が80%と言われています。雑多な部屋でヨガをすると、自分では何も感じていなくても、脳はそれを感じ取ってしまいます。また、よどんだ空気を吸い込んでも体が拒否反応を示します。窓を開けてやるか、ヨガを始める前に部屋の空気を入れ替えましょう。

スパで体を温め、微生物に囲まれた発酵空間でリラックスしながら体をゆるめられると人気のホテルコスタビスタの夜ヨガ。「いつもよりぐっすり眠れます、という方が多いです」とメグ先生。

コスタビスタ沖縄のように、微生物に囲まれた心地の良い空間で、心にも体にもいいヨガを受けることは、自分を丁寧に扱ってあげることにつながると思います。自分を大切にすることができれば、他の人も大切にできる。逆に言うと、自分の事がわからない人は相手の事を理解することができません。自分を大切に、今を生きてほしいです。一人でも多くの方が、ヨガを通して、人生がさらに素晴らしいものになれば嬉しいです。

 

メグ先生のヨガ講座 in Okinawa

① 青空テラスヨガ
【開催日】土曜日
【時 間】7:30~8:45(75分)

② おやすみヨガ
【開催日】水曜日
【時 間】20:00~21:15(75分)

・各回2,000円(税込)
・ご予約は前日の 17:00 まで

◆詳細・お問い合わせ
EM ウェルネス暮らしの発酵ライフスタイルリゾート
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メグ
Yoga Prodige~ヨガプロディージュ~
大阪生まれ、名古屋育ち。沖縄県在住。ポーズと呼吸で、身体と共に心を整えていくヨガのマインドを知り、自身の経験から、一人でも多くの方に自分の内側に意識を向ける事で、自分の人生をデザインしてもらいたいと、小さなヨガスタジオをオープン。足のむくみや冷え、肩こりや腰痛、お通じやお肌の調子に生理機能改善といった女性のお悩み解消レッス ンに加え、滝のように汗を流しながら、引き締まったしなやかなボディライン へと導く『滝汗!ダイエットフローヨガ』が大人気。生き方の指南書と呼ばれるヨガ哲学講座をはじめ、瞑想指導、 NLP(神経言語プログラミング)による潜在意識を書き換え、目標達成へと導くコ ーチング講座も開催。

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「暮らしの発酵通信」特別号掲載(取材:2020年10月)

この記事を書いた人

里菌 かこ
「暮らしの発酵通信」ライター/発酵ライフアドバイザーPRO.

EM生活㈱に10年勤め、農業・健康・環境などあらゆる分野での微生物の可能性について全国各地を取材し、EM業界紙に掲載。発酵ライフアドバイザーPRO.の資格を取得し、発酵食品についても広く理解を深める。ライティングだけではなく、ワークショップ講師やイベント企画も務める。

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