海から生まれ海へ還る。理想郷〈ニライカナイ〉を求めて

沖縄といえば、青い空に青い海。沖縄や奄美地方では、海の彼方にある理想郷のことを『ニライカナイ』と言います。神様の世界であり、 命が生まれる場所や死後に行く世界と考えられています。そんな理想郷『ニライカナイ』を臨めるスポットを暮らしの発酵通信の取材班が訪れました。

天空の城〈玉城城跡〉

琉球の開闢(かいびゃく)神話によると、アマミキヨという神が『ニライカナイ(神の世界)』から降り立ち国づくりを始めたと言い伝えられています。(情報:沖縄観光WEBサイト)その舞台とされているのが沖縄県南部に位置する久高島なのですが、その久高島を望めるのが沖縄県南城市にある「玉城城跡(たまぐすくじょうあと)」です。

那覇空港から車で約30分で到着します。

標高180メートルの高台に築かれている城跡です。組み立てられた階段を数段登っていきます。

階段を登っている途中に海側を振り返ると、そこには久高島の先の海の彼方を望む絶景!

階段を最後まで登ると、ハート型にくりぬかれた城門があります。夏至の日の出にはその城門から朝日が差し込むことから、〝天空の城〟や〝太陽の門〟とも言われています。

海を眺めて沖縄の海風を体で感じながら、ゆっくりと静かな時間を過ごしてみてください。

住所:沖縄県南城市玉城玉城門原

玉城城跡の詳細はこちらのHPから>>

 

海から海への橋渡し〈ニライカナイ橋〉

玉城城跡から車で約10分のところにあるのは『ニライカナイ橋』。県道86号線のつきしろ方面から国道331号線へ下る途中にある、海に向かって大きくカーブを描く全長660m、高さ80mの橋です。

海の彼方の理想郷『ニライカナイ』と神の島である久高島を臨むことができる絶景スポット。ドライブコースとしても有名で「ニライ橋」と「カナイ橋」を合わせて「ニライカナイ橋」と呼ばれています。下り始めるトンネルの上に展望台があり、そこから景色を見ることができます(車で入ることはできませんので、近隣に停めるて徒歩で行くなどの手段になります)。展望台からニライカナイ橋を見ていると、車が美しい海に吸い込まれ、そこからまた出てくるようにも見えました。まるで、海に還り海から生まれる循環を目の当たりにしているみたいです!

ニライカナイ橋の詳細はこちらのHPから>>

まるでここがニライカナイ?!〈知念岬公園〉

「ニライカナイ橋」から車でわずか5分のところに、海にせりだしたような岬に佇む知念岬があります。

太平洋が一望でき、神の島「久高島」を間近に見ることができます。その見渡す限りの青い海の絶景に思わず絶句。ニライカナイは海にかなたの理想郷と言われるけれど、目の前に広がる青い海を見ていたら、「ここが理想郷なのでは?」と思ってしまうほどの美しさでした。

知念岬公園内の芝生にはハートの形に石が並べられている場所があります。片思い中の人が見つけられたら、恋が叶うかも?!ぜひ探してみてくださいね。

 

住所:沖縄県南城市知念字久手堅

知念岬公園の詳細はこちらのHPから>>

知念岬公園のすぐ近くには琉球王国最高聖地と呼ばれる「斎場御嶽(せーふぁうたき)」もあります。ぜひ、ニライカナイを一望した足で祈りの場の斎場御嶽にも寄ってみてください。

この記事を書いた人

鈴木 綾
「暮らしの発酵通信」写真担当

取材で全国の素敵な人たちと出逢って色んな生き方を知ることが喜びです。取材した土地の美味しいごはんを食べること、自然いっぱいの場所へ行くことも楽しみ。

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